景気の回復が一般庶民の実感のレベルにまで達していない現在の状況。それどころか格差が拡大し、ほとんどの人にとっては負担が増し生活が苦しくなる一方、 というのが現実であろう。またいつ職を失うか、新しい職を得ることができるか、先行きがまったく見えない厳しい社会であるといえる。
そんな中、公務員はその安定した環境と待遇と注目が集まっている。倒産の心配もなく、終身雇用が基本の公務員。昇進と昇給が保障され、年 収は確実に増えていく。またボーナスやさまざまな手当ても出る。人々から羨望の眼差しを向けられると同時に、税金を使ってのその厚遇ぶりに批判の声も上 がっている。
環境面はともかく、公務員の年収は民間企業と比べ恵まれているのだろうか? 基本的には民間企業とそれほど差はない、と見てもよいのではないだろうか? ただ同じ年齢層の年収を民間企業と比べるにしても、仕事量やその厳しさといっ た仕事の内面に関しては公務員の方が恵まれていると言わざるを得ないだろう。それに民間企業は昇給や昇進を保証されているわけではない。
また、どんなに仕事をがんばったところで会社の業績が悪ければ減給にもなるし、ボーナスが出なかったりもする。突然のリストラだってある。仕事をとりまく環境には大きな差があるといえる。そういった点が反映されない年収の比較は無意味であろう。
しかし、時代はかわりつつある。自治体の財政赤字が深刻化し、どこも経費削減の動きを見せつつある昨今、公務員の年収は減り、仕事は多く厳しくなっていく ことが予想される。公務員は恵まれている、という考えが人々の脳裏から消える日も来るかもしれない。ただ、それは住民にとっても行政サービスの低下などと なって跳ね返ってくる以上、来ない方がいいのかもしれないが。
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